中古車を購入する際、多くの方がローンを利用しています。しかし、ローンを利用するためには審査に通る必要があり、ハードルが高いと感じる方も少なくありません。
審査に通らなければ、購入計画が頓挫してしまう可能性もあります。そのため、事前に審査基準を把握し、ローンを通すための方法を知っておくことが大切です。
今回は、中古車ローンを通すために知っておきたい審査基準や、審査に通らない理由について詳しく解説します。また、具体的な対策も紹介しますので、ローンを利用して中古車を購入したい場合の参考にしてください。
中古車ローンの審査基準とは?

中古車購入時にローンを利用するためには、金融機関が定める審査基準をクリアする必要があります。
この基準は、申請者の返済能力を評価するために設けられており、各金融機関やローン商品によって多少異なるものの、基本的には共通するポイントがいくつかあります。
その中でも、主なポイントは以下の3点です。
- 属性
- 借入状況
- 信用情報
これらの要素は、ローン返済を継続して行えるかどうかを判断するための指標となるため、しっかりと理解しておくことが重要です。
1.属性
「属性」とは、申請者の基本的な個人情報や社会的立場のことです。
具体的には、年齢、職業、雇用形態、年収、家族構成、居住形態などが該当します。
これらの情報は、申請者が安定した収入を得ているか、将来的にローンを返済できるかどうかを判断するために用いられます。
2.借入状況
次に審査で重視されるのが、申請者の現在の借入状況です。
すでに他のローンやクレジットカードで借り入れがある場合、その総額が返済能力を圧迫していないかを調査します。
一般的に、金融機関は「返済負担率」という指標を用いて、申請者の総収入に対する年間返済額の割合を計算することが多いです。
この負担率が高いと、新たなローンの返済に支障が出ると判断され、審査が厳しくなる傾向があります。
3.信用情報
「信用情報」は、申請者の過去の借入や返済履歴に関するデータです。
クレジットカードやローンの支払い状況、延滞や滞納の有無などを含むもので、金融機関が審査を行う際に非常に重要視されます。
信用情報に問題があると、新たなローンの審査に大きな影響を与えることになります。
中古車ローンの審査に通らない理由

中古車ローンの審査に通過できない理由はさまざまです。
金融機関は、申請者の返済能力や信用状況を総合的に判断して審査を行うため、複数の要因が重なることで審査に落ちることがあります。
ここでは、ローン審査に落ちやすい代表的な8つの理由を解説します。
1.年収が低い
年収が低いと、返済能力が不十分とみなされ、審査に通過しにくくなります。
金融機関は、申請者の年収に基づいて借入可能な金額を算出しますが、年収が低いと借入可能額が限られます。
加えて、日常生活費や他の支出とのバランスを考慮した際に、返済リスクが高いと判断されることもあります。
例えば、年収が300万円以下の方は、借入可能な金額が制限される傾向が見られます。特に高額な中古車を購入しようとする場合、審査に通りにくくなる可能性が高いでしょう。
ローンを申し込む際には、自分の収入に見合った現実的な借入額を設定することが大切です。
2.勤続年数が短い
勤続年数が短いと、ローン審査で不利に働くことがあります。
金融機関は安定した収入を重視しており、転職や就職の直後だと「収入が不安定」と判断されがちです。
特に、入社してから1年未満の方は、審査が厳しくなるケースが多いです。
逆に、3年以上同じ職場で働いている場合は、安定した収入があるとみなされ、審査に有利になる可能性があります。
3.他社からの借入額が多い
すでに多くの借入がある場合、新しいローンを組むのが難しくなります。
特に、住宅ローンや教育ローンなどの大きな借入があると、返済負担が大きくなり、新たなローンを返済できる余力が少ないと判断されることが多いです。
さらに、複数のクレジットカードのリボ払いを利用している場合や少額の借入でも、それらが合算されることで返済負担が増し、審査が厳しくなることもあります。
4.返済負担率が高い
借入金額が申請者の収入に対して多すぎる場合、審査に通るのは難しくなります。
金融機関は申請者の年収に基づいて借入上限額を設定しますが、その上限を超える額を申し込むと、返済が困難だと判断されるためです。
ローンを申し込む際には、自分の収入に見合った現実的な借入額を設定することが重要でしょう。
5.申込時の年齢が高い
年齢が高い場合も、審査に影響することがあります。
特に、高齢者の場合、返済期間中に収入減少のリスクや健康上のリスクを金融機関が考慮するため、審査が厳しくなりがちです。
一般的に、65歳以上の方はローン審査が難しくなる傾向があります。
また、定年後に収入が年金のみとなる場合や、健康状態に不安がある場合は、返済能力が低いとみなされる可能性が高いため、短期間のローンを選ぶか、保証人を立てることが求められることも多いでしょう。
6.定期的な収入が不安定
定期的な収入が見込めない場合、ローン審査は厳しくなります。フリーランスや自営業者、アルバイトなど収入が不安定な職業に従事していると、金融機関は返済リスクを懸念することが多いです。
収入の安定性を証明できない場合は、別の収入源を提示したり、連帯保証人を立てるといった対策が必要になることがあります。
7.信用情報に問題がある
過去の借入履歴や支払い状況に問題があると、審査通過は非常に困難です。
延滞や滞納、自己破産の履歴がある場合、金融機関は「リスクが高い」とみなします。また、クレジットカードや携帯電話の分割払いの滞納も信用情報に記録され、審査に影響を与えます。
信用情報に問題がある場合は、過去のトラブルを解決するための時間が必要です。
8.虚偽の申告
ローン申し込み時に虚偽の情報を記載した場合、審査は即座に拒否されます。申請内容に誤りがあったり、年収や借入状況を偽った場合、金融機関の信頼を損ね、今後のローン申請も拒否される可能性が高くなるでしょう。
金融機関は第三者機関を通じて情報を確認するため、虚偽の申告は必ず発覚します。申請内容は正確に、誠実に記載することが重要です。
中古車ローン審査に通らない場合の5つの対策

中古車ローンの審査に通るためには、事前にしっかりと対策を講じることが重要です。
ここでは、審査に通るための5つの具体的な対策を詳しく解説します。
1.借入金額を抑える
最も効果的な対策のひとつに、借入金額を抑えることがあります。
借入金額が高いと、返済負担が大きくなるため、審査が厳しくなる傾向があります。自分の収入や現在の生活費、他の借入状況を考慮し、無理のない金額でローンを申請することが重要です。
例えば、購入を予定している車のランクを少し下げることで、ローン金額を引き下げることができます。
また、頭金を多めに用意することで、金融機関からのリスク評価が下がり、審査に通りやすくなるでしょう。
車両本体価格だけでなく、保険や税金などの関連費用も含めて総支出を見積もり、それに見合った借入額を設定しましょう。
2.安定した職・収入を確保する
安定した職や収入を確保することも、ローンを通すためには重要です。
金融機関は申請者の返済能力を重視するため、安定した収入を得ていることが好ましいです。特に、勤続年数が短い、アルバイトや非正規雇用での収入しかない場合は、安定性に欠けると判断され、審査に落ちる可能性が高くなります。
ローンを申し込む前に、できるだけ長期間の勤務を確保したり、フルタイムの正社員としての職に就くことがおすすめです。
また、収入が不安定なフリーランスや自営業者であっても、直近の確定申告書や収入証明書をしっかりと整えておくことで、安定した収入を証明することができます。
金融機関の信頼を得るために、こうした準備をきちんと整えておきましょう。
3.信用情報を確認する
信用情報を確認することも重要な対策のひとつです。
信用情報は、ローン審査の際に非常に重視される要素であり、過去の支払い履歴や延滞、クレジットカードの利用状況などが記録されています。金融機関は、この情報を基に、申請者が過去に債務不履行を起こしたかどうかをチェックします。
もし、過去に延滞や滞納があった場合、それが審査に悪影響を与えている可能性があります。そこで、ローン審査を出す前に自分の信用情報を確認するようにしましょう。
信用情報に問題がある場合は、一定期間クレジットカードやローンの返済を滞りなく行い、信用スコアを回復させる努力が必要です。
4.連帯保証人を立てる
連帯保証人とは、申請者が返済不能に陥った場合に代わりに返済を行う責任を負う人物のことを指します。金融機関にとって、連帯保証人がいることでリスクが大幅に軽減されるため、審査に通る可能性が高まります。
ただし、連帯保証人には大きな責任が伴うため、信頼できる家族や親しい友人に依頼する必要があり、注意が必要です。保証人には、申請者と同様に安定した収入や信用情報が求められますので、慎重に選定するようにしましょう。また、保証人の同意が必要なため、事前に十分な説明と相談を行うことが大切です。
5.仮審査で審査に通る見込みがあるか確認する
仮審査を受けることで、実際にローン審査に通る見込みがあるか、事前に確認することができます。
仮審査は、本審査の前段階で行われ、申請者の基本的な情報をもとに、ローンを通す可能性があるかどうかを判断するための手続きです。この仮審査を受けることで、自分の状況がローンに適しているかどうかを早い段階で把握することができます。
仮審査に通過した場合でも、本審査で再評価されるため、確実にローンが通るわけではありませんが、事前に審査結果の傾向を知ることができるため、安心材料となります。
仮審査の結果を踏まえて、必要に応じて借入金額の調整や保証人の追加などの対策を講じることができ、結果的に本審査での成功率を高めることが可能です。
まとめ
中古車ローンの審査では、属性、借入状況、信用情報が重視されます。
これらに問題があると審査に通らないことがあるため、事前に対策を行うことが重要です。
借入金額の調整や安定した収入の確保、信用情報の確認、連帯保証人の設置、仮審査の活用などを通じて、ローンを組む準備を整えておきましょう。
シシドモータースでも、ローンに関するご相談を受け付けております。
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