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【早見表】11年・13年・18年で上がる自動車税・自動車重量税を解説

2025.1.29  新着情報  , ,

愛車に長く乗るのは素敵なことですよね。しかし車を長期間所有していると、一定の年数が過ぎたあとに税金が上がることがあります。特に、登録から11年、13年、18年後に上がる車については、多くのオーナーが気になるポイントです。この記事では、それぞれの年数でどのくらい上がるのかを詳しく解説します。

11年・13年・18年で税金が上がる

車は登録から年数が経つと税金が上がります。何がどれくらい上がるのかを知っておきましょう。

上がる税金の種類と税率【早見表】

年数が経つと税額が上がるのは上がるのは、以下の税金です。

自動車税は、定期課税として4月1日時点で車を保有している所有者に対して課されます。

一方、自動車重量税は車検のときに課されます。

これらの車税の用途は公共インフラの維持・整備、環境保護、交通安全の促進などです。

なぜ税金が上がるのか

長期保有された車の税額が上がる理由は3つあります。

  1. 環境負荷の増加
    古い車は、燃費が悪く、排出ガスの量が多い傾向にあります。これにより、環境への負荷が大きくなるため、政府は古い車に対して高い税金を課すことで、環境保護を促進しようとしています。
  2. 技術の進歩
    国土交通省は毎年、「自動車燃費一覧」を公表しており、基準を達成した車は車検証に「●年度燃費基準●%達成車」と記載されています。政府は、新しい燃費の良い車への買い替えを促進するために、古い車に対して高い税金を課しているのです。
  3. 車両の老朽化
    車両が古くなると、部品の摩耗や劣化が進み、故障のリスクが高まります。これにより、メンテナンスや修理の頻度が増え、結果的に環境への負荷も増加します。

【早見表】13年で上がる自動車税(軽自動車)

軽自動車税は、一律10,800円です。年数が経過すると税金が上がり、「経年車重課」として概ね20%増加します。二輪車に重課はありません。

参考:総務省 経年車重課

以下の燃料で動く車は、重課を免れることができます。

  • 電気
  • ガソリンハイブリッド
  • 燃料電池
  • 天然ガス
  • メタノール

【早見表】11年・13年で上がる自動車税(乗用車)

乗用車の自動車税(種別割)は、燃料の種別と排気量ごとに決定されます。経年によって税金が上がる車の概要は、以下の通りです。

参考:埼玉県 グリーン化特例

ディーゼル車は、ガソリン車に比べて二酸化炭素(CO2)の排出は少ないのですが、環境や健康に有害な物質を多く排出する傾向があります。そのため、ディーゼル車に対して高い税金が課されるのです。

以下の燃料で動く車は、重課を免れることができます。

  • 電気
  • ガソリンハイブリッド
  • 天然ガス
  • メタノール

参考:東京都主税局

車検証を手元に用意し、登録年と総排気量を確認してください。

多くの車は総排気量が3リットル未満なので、30,500円~50,000円の税額を支払っていることでしょう。15%が重課された場合、以下のような額となります。

【早見表】13年・18年で上がる自動車重量税

自動車重量税の税額は、登録から年数が経つと上がります。自動車税は上がったとしても15~20%なのに対し、自動車重量税は最大50%というかなりの大幅な増税です。車検と同時に支払うので「車検代が高くなった」と感じてしまうかもしれません。

自動車重量税の決め方

自動車重量税の税額の決め方は、かなり複雑です。その理由は、車種や経過年数、車両重量、エコカーかどうか、など複数の要因で決まるからです。

【車種】
重量税を決める際の車種は以下の6つに分類されます。

  1. 自家用乗用車
  2. 事業用乗用車
  3. トラック
  4. バス
  5. 検査対象軽自動車(二輪を除く)
  6. 小型二輪車

【13年経過の数え方】

  • 普通車・小型二輪車
    所度登録年月から12年11ヶ月以後。例えば2010年6月15日(起算日2010年6月)に初度登録された車なら2023年5月。
  • 軽自動車(二輪を除く)
    初度検査年から13年を経過した年の12月以後。月日は関係ありません。例えば2010年6月15日(起算日2010年)に初度検査された車なら2023年。

【収める年数とタイミング】
収める年数は、新車かそうでないかで分けられます。

  • 新車:3年分を新規登録時に支払い
  • それ以外:2年分を車検時に支払い

【エコカー減税】

エコカー減税は以前より延長されましたが、重量税が免税されるのは2回目の車検までで、経年車への適用はありません。

【本則税率】

燃料の種類に関わらず(ガソリン車であっても)燃費基準を達成すれば「エコカー」に該当し、本則税率となります。本則税率はずっと重課されないという意味です。本則税率の税額はエコカーでない車よりも安く、車両重量ごとに定められています。

参考:一般社団法人 日本自動車工業会

自動車重量税の金額

自動車重量税の額の決め方は非常に複雑なので、国土交通省からフローチャートが公開されています。

参考:国土交通省

本記事では以下の条件のみ金額を紹介します。

【普通車】
2年自家用、エコカーでない車、継続車検を受ける場合

普通車の自動車重量税は0.5tごとに定められています。

参考:国土交通省 自動車重量税額について

【軽自動車(二輪を除く)】
自家用軽自動車の場合、自動車重量税の額は年数によって分けられます。(事業用車は額が異なります。)以下は2年間の金額です。

参考:軽自動車検査協会 よくあるご質問FAQ

13年を超えたら税金総額いくらになるか試算

税の重課によって、いくら増額になるのか試算しました。

乗用車で試算

筆者が乗っているトヨタ エスクァイアで試算します。

  • ガソリン車
  • 排気量2リットル以下
  • 車体重量2トン以下

あくまでエスクァイアの場合ですが、経年によって1年あたりの税金が11,800円~14,200円も高くなることがわかりました。

軽自動車で試算

軽自動車は車種に関係なく一律で以下の額です。

軽自動車の場合、経年によって1年あたりの税金が2,900円~3,200円高くなることがわかりました。元の金額が小さいので、増加しても乗用車に比べてお得感がありますね。

13年を目前に車を買い替える人が多い理由

愛車が13年を超える前に買い替える人は多いです。その理由は主に6つあります。

  1. 増税
  2. メンテナンス費用の増加
  3. 車検費用の増加
  4. 燃費の悪化
  5. 安全性の低下
  6. リセールバリューの低下

これまでに述べてきた税の増加だけでなく、経年による状態の悪化でメンテナンス費用や車検費用は確実に高くなります。

総じて年数が経った車は、維持費が高いといえますので、重課される前に買い替えるのがオススメです。

ハイブリッド車の経年による重課

ハイブリッド車の場合にも、経年により増税となるのでしょうか? 実は、ハイブリッド車の中でも「システム」によって異なります。

現在、ハイブリッド車には3つのシステムが存在します。

ストロングハイブリッド多数のハイブリッド車に使用されるシステム。エンジンと電気モーター2つの動力で動く。
マイルドハイブリッド通常はエンジンが駆動し、減速時のエネルギーを電力に変換して蓄電する。ストロングハイブリッドより低価格。
プラグインハイブリッド外部からの充電が可能。主に電気で数十km走行し、バッテリー残量が低下したときに通常のハイブリッド走行に切り替わる。

これに対して、税制上は2種類に分かれています。

ガソリンハイブリッド(HEV)車「環境負荷の大きい自動車」「小さい自動車」どちらにも該当しない。
プラグインハイブリッド(PHEV)車「環境負荷の小さい自動車」に該当し、初回新規登録した年度の、翌年度分の自動車税種別割が軽減される。

ハイブリッド車だからといって一概にエコカーとはならないことがわかります。

ガソリンハイブリッド車は燃費が良いといっても、プラグインハイブリッド車には及ばず特段の優遇は受けられません。「経過も重課もされない」というのが現在の扱いです。

税制優遇を受けたいなら、ぜひプラグインハイブリッド車を選びましょう。

エコカーの種類と経年による重課

環境負荷の小さいエコカーは、経年による重課がありません。どんな車がエコカーに該当するのか、エコカー以外の車とまとめて表にしてみました。

動力解説税制優遇
ガソリンハイブリッド(HV・HEV)車ガソリンがメイン。ストロングハイブリッドとマイルドハイブリッドのこと。自動車税は経年による重課なし
自動車重量税は基準値を達成すれば経年による重課なし
プラグインハイブリッド(PHV・PHEV)車電気がメイン。外部充電機能がある。
電気(EV・BEV)車
燃料電池(FCV・FCEV)車
電気のみで動き、ガソリンを使わない。
天然ガス(NGV)車天然ガスのみで動く車、天然ガスとガソリンのハイブリッド、天然ガスと電気のハイブリッドがある。
メタノール車天然ガスや石炭などから製造する。ガソリンに混ぜてエンジン車に使用。
ガソリン車レギュラー(無鉛ガソリン)、ハイオク(プレミアム無鉛ガソリン)があり、エンジンで走る。13年以降は増税
LPG車LPガスのみで動く車、LPガスとガソリンのハイブリッドがある。
ディーゼル(軽油)車ガソリン同様、石油が原料。11年以降は増税
クリーンディーゼル車ディーゼル車のエンジン性能が改善し、有害物質が出にくくなった。クリーンディーゼル車の燃費基準を達成すれば
経年による重課なし

参考:国土交通省 エコカー減税の概要

自動車税(種別割)の重課は動力の種類さえ合致すれば、税制優遇が受けられるかどうかすぐわかります。

一方、わかりにくいのが自動車重量税です。エコカーの中でも基準達成値によって「免税」「本則税率(基本となる税率)」が分かれます。エコカーであっても免税となるのは初回継続検査時のみで、2回目以降は「本則税率」になるのです。「エコカーの本則税率」には経年により重課はありません。

(一社)日本自動車販売協会連合会によると、ガソリンハイブリッド車の新車登録台数(乗用車)は2021年にはガソリン車を上回りました。2024年にはガソリンハイブリッド車がガソリン車の2倍近くになっています。政府のエコカー減税などが普及を後押しした結果となりましたが、市民の環境意識の表れともいえるでしょう。

参考:(一社)日本自動車販売協会連合会 燃料別登録台数統計(月報)

まとめ

車の税金が経年によって上がることが、おわかりいただけたでしょうか。重要なポイントを以下にまとめます。

  • 上がる額はエコカー・ガソリン・ディーゼルで変わる
  • 13年(ディーゼル車は11年)・18年で上がる税の種類が変わる
  • 軽自動車は排気量や重量に関わらず定額
  • エコカーは経年による重課なし

税金は環境にやさしいかどうかで左右され、維持費に影響します。

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