中古車を購入するにあたって「年式」は重要な要素の一つです。しかし「●年落ち」という言葉もあって、混同してしまう人が多のではないでしょうか。
本記事では「年式」の確認方法と「●年落ち」との違い、年式ごとの相場や選び方について解説します。
中古車の年式とは?
車の年式とは、新車が登録された年のことをいい、製造年とは異なります。道路運送車両法に則り、公道を走る車は新規検査と新規登録が必要になるのです。登録日はナンバープレートを取得した日と同一で、初回登録の3年後の前日までが2回目の車検期限となっています。
<例>
昭和1年1月→S1年式
平成1年1月→H1年式
令和1年1月→R1年式

シシドモータースの在庫車情報より(2024年12月執筆時点の情報です)
S、H、Rがつかず単に「24年式」と書かれたときは西暦の「2024年式」ではなく和暦の「平成24年式」なので気をつけましょう。
シシドモータースでは在庫車情報の検索結果で一覧部分は「24年式」、詳細画面は「H24年●月」という書き方をしています。
紛らわしい言葉で「モデル年式」というのがありますが、これはヨーロッパなどの輸入車に使われる言葉で、いつ製造されたモデルなのかを表します。しかし輸入車でも検査登録は日本で行うので、日本でいう年式は上記のとおり「新規で検査登録した年」で変わりありません。
中古車の年式はどう確認する?
中古車の年式を確認する方法はいくつかあります。多くは「初度登録年月」「初度検査年月」から何年式なのかを確認する方法です。
1.自動車検査証

「初度登録年月」が平成31年2月→「平成31年式」
車の年式は自動車検査証(車検証)で確認するのが一般的で確実です。A6サイズのICタグ付き車検証(電子車検証)でも確認できます。
車を購入してから乗り出すときに、普通車なら運輸支局で、軽自動車は検査登録事務所で「新規登録」をします。すると車検証に普通車なら「初度登録年月」、軽自動車なら「初度検査年月」が記載されるのが、すなわち年式です。
ICタグ付き車検証が手元にあれば、車検証閲覧アプリを使って情報PDFファイルの保存も可能です。
参考:電子車検証特設サイト
2.売買契約書
中古車販売店で売買契約書を交わした場合は、契約書に「初度登録年月」もしくは「初度検査年月」が記載されます。
3.フロントガラスの車検ステッカー

車のフロントガラスに貼るステッカー(検査標章)は車検時期を表すものです。まだ1度も車検を通していない場合に限りますが、ステッカーの時期から年式を計算することができます。
4.保険証書

任意保険に入っている人は、保険証書で確認できる場合があります。
5.新車の保証書

新車購入時の新車保証、もしくは保証が切れた時期にディーラーに延長保証を申し込んでいれば、保証書が手元にあるはずです。
6.自動車検査証記録事項

自動車検査証記録事項は、電子車検証の交付時に補助的に渡される印刷書類です。
中古車の年式と「●年落ち」の違い
中古車の年式が「登録・検査した年」なのに対し、「●年落ち」は「何年が経過したか」を表します。いわば車の年齢です。
令和1年に新車で買われた車なら「1年落ち」になるのは1年後の令和2年です。このとき製造年から数えずに「登録・検査された年」から数えるので注意しましょう。
例えば令和7年現在、「5年落ち」の車の年式は、5年前の令和2年(西暦2020年)となります。
同じ車種でも数年周期でマイナーチェンジ、5~10年周期でフルモデルチェンジが行われます。例えば「プリウスの5年式」といわれれば、5年前にさかのぼって、フルモデルチェンジ何代目の型なのか、直近のモデルチェンジから何年経った頃の新車なのか、調べることが可能です。
フルモデルチェンジが発表されると、中古車市場で旧型車は大きく値下がりします。
年式の古い・新しいとは

一般的に古い車は低年式、新しい車は高年式といわれます。車の買い取りや中古車販売店で使われる言葉です。
- 古い =低年式=販売価格が安い
- 新しい=高年式=販売価格が高い
年式と走行距離は比例するものですが、どちらかが多くても少なくてもいけません。バランスが大事です。
「年式は古いのに走行距離は少ない中古車」「年式は新しいのに走行距離は多い中古車」双方のメリット・デメリットは、下記の記事に書きました。
中古車の年式ごとの相場
中古車の価格変動は、年式が大きく作用します。ほかに走行距離やグレード、需要の高さなど価格に影響を及ぼすものもありますが、最も分かりやすいのが年式による価格変動です。
新しい(高年式)車ほど高く、古い(低年式)の車ほど安いのは簡単に想像がつくと思います。
年式によって相場がどのように変化するかは、下記の記事で詳しく書きましたのでご覧ください。
→中古車5年落ちなら半額ってホント? 1~5万kmの状態を比較
年式で中古車を選ぶには

年式で中古車を選ぶ場合、事業用と自家用で考え方が異なります。
事業用としての車なら、軽自動車は2年落ち、普通乗用車は4年落ちがオススメとされています。
詳しくは下記の記事もご覧ください。
→4年落ちの中古車が事業用におすすめ!その理由や経費の計算方法を解説
自家用の場合は、年式以外にもたくさんの事柄から優先順位を決めていかなければいけません。
予算はいくらなのか、性能重視か価格重視か、車両の状態は良好か……。買うタイミングによっても中古車の価格は変わりますので、下記の記事を参考に賢く選びましょう。
→失敗しない中古車の選び方やお得なタイミングについて徹底解説
中古車の年式は何年が限界か
中古車を購入する際、「あと何年乗れるか」は気になりますよね。2000年までは乗用車の平均使用年数は10年未満でしたから「車の寿命は10年」と覚えている人も多いことでしょう。
現在でも「車の寿命は13年」などと言われたりします。しかしこれは新車市場での話。中古車市場では10年落ち程度でまだまだ現役の車が出回っていて、「こまめにメンテナンスすれば20年でも乗れる」といわれています。
何年落ちであっても、車の状態を左右するのはメンテナンス状況です。いくら年式が高くてもメンテナンス不良では良い車とはいえません。
シシドモータースでは10年を超えてもまだまだ現役の「優良車」を多数扱っています。心配な人には2年間の有料保証をお付けすることもできるので、
詳しくは下記の記事もご覧ください。
→10年落ちの中古車って購入して大丈夫?買う前に確認しておきたいポイントを解説
まとめ

中古車の年式について解説しました。中古車販売店へ赴く際は「年式」と「●年落ち」を正しく理解しておくことでスムーズに車選びができます。
年式による価格の違いは大事ですが、それ以上に車の状態を観察する目が中古車選びには重要です。状態さえよければ、何年式の車であっても購入後のメンテナンス費用を最小限に抑えることができます。
シシドモータースでは、事故歴のない、状態の良い車を厳選して入荷していますのでご安心ください。