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中古車選び、年式・走行距離…あと何を重視する? 

2025.2.5  新着情報 

中古車を選ぶ際に、年式と走行距離のどちらを重視すべきかは、多くの人が悩むポイントです。この記事では、年式と走行距離のバランスを見極めるための情報を提供し、どちらを重視

すべきかについて詳しく解説します。

中古車は年式と走行距離どちらを重視すべきか?

中古車を選ぶ際に、年式と走行距離のどちらを重視すべきかは、車の使用目的や個々のニーズによって異なります。以下に、それぞれのメリットとデメリットを挙げてみます。

年式を重視するメリット

年式が新しい、高年式の車を選ぶメリットには、以下の5つがあります。

  1. 劣化が進んでいない
  2. 燃費がいい
  3. 最新技術と安全性が高い
  4. メーカー保証の期間が残っている
  5. リセールバリューが高い

走行距離を重視するメリット

走行距離が短い、低走行の車を選ぶメリットには、以下の3つがあります。

  1. 傷や汚れが少なく見た目がきれい
  2. 主要部品が摩耗していない
  3. 劣化や故障リスクが少ない

ただし要注意なのが、低走行すぎて性能が悪くなることもあるということです。5km未満の短距離走行を繰り返すとエンジンが暖まる前に走行が終わり、エンジンやエンジンオイルの劣化が進んでしまいます。

予算と目的を決めよう

年式と走行距離どちらを重視するか迷ったら、まずは予算と目的を設定しましょう。

  1. 予算を設定する
    予算が限られている場合は、年式が古くても走行距離が少ない車を選ぶことで、コストを抑えることができます。当然、年式が古く走行距離が多い車なら最大限に予算を抑えることができます。

安全性能・燃費・オプションなど、何を重視するかでも予算は決まってきます。

  1. 使用目的を考える
    通勤や通学などの毎日の使用が主な目的であれば、年式が新しく、走行距離が少ない車を選ぶと良いでしょう。
    週末のドライブやレジャーが主な目的であれば、年式が古くても走行距離が少ない車を選ぶと良いでしょう。

乗り方で決まる「シビアコンディション」

車の乗り方が悪いと「シビアコンディション」と呼ばれ、特に点検整備が必要な車に分類されます。以下の7種類の乗り方がシビアコンディションに該当します。

短距離走行の繰り返し1回8km以内
過走行年2万km以上
悪路凹凸、砂利、雪道、未舗装道路
登降坂道坂道が走行距離の30%以上
高地標高2000m以上(ディーゼル車のみ)
アイドリング1日2時間以上(ディーゼル車を除く)
低速走行~15km/hを1日30km程度(ディーゼル車を除く)

トヨタ メンテナンスノートより筆者作成

この表を見ると、走行距離は短すぎても長すぎてもいけないことがよく分かりますね。短距離走行がなぜいけないかというと、エンジン他、各部の水温(温度)が上がる前に走行が終わってしまうからです。

シビアコンディションの場合は、通常よりも短い期間でメンテナンスが必要になります。前のオーナーが、パーツごとの寿命をしっかり把握しこまめに交換・修理していれば問題はありません。

コンディションを見るにはメンテナンス履歴をチェックする

トヨタのメンテナンスノート 筆者撮影

年式でも、走行距離でも、ハッキリと「車のコンディションが良い」と言い切ることはできません。では何で内部のコンディションを確認しているのかと言うと、これまで受けてきたメンテナンスの履歴です。

性能重視年式の新しさを優先
コンディション重視短い走行距離とメンテナンス履歴を優先

トヨタのメンテナンスノート 筆者撮影

メンテナンス履歴は、メンテナンスノートや点検整備記録簿で確認することができます。定期的にメンテナンスが行われている車は、年式や走行距離に関係なく、良好な状態を保っていることが多いです。そのため、そもそもメンテナンスノートが無い中古車は、避けた方が良いでしょう。オーナーが個人的に行った部品交換などはメンテナンスノート・点検整備記録簿に記載されません。

メンテナンスノートには、どの部分をどの周期でメンテナンスすべきかも記載されています。

シシドモータースでは、修理歴をしっかり確認し、事故・水没歴がある車は扱いません。また、アフターサービスもしっかり行います。
シシドモータースのアフターサービス

中古車の年式と走行距離のバランス

中古車を選ぶ際には、年式と走行距離のバランスを見極めることが重要です。どちらか1つが良くても、片方が悪ければ「状態の良い車」とはいえません。では、どちらかだけが良い車とはどういう車なのでしょうか? 以下に解説します。

年式は古いのに走行距離は少ない中古車

年式は古いのに(低年式)走行距離が少ない車は、価格が安いです。なぜなら年式で価値が大きく左右されるからです。

走行距離が少ないと、以下のような使用をされていた可能性があります。

  • 近場や週末だけ利用
  • 最初の数年だけ利用
  • 試乗車
  • メーター偽装

中には「大事にし過ぎて乗っていなかった」という「納屋モノ」も存在しますが、走行距離が少ないからといってメリットばかりではありません。内部の調子はあまり良くなく、内装にカビが生えているなどということも。

メリット

  • 価格が安い
    年式が古いため、新しい車に比べて価格が安く設定されていることが多いです。
  • 低走行距離
    走行距離が少ないため、エンジンやトランスミッションなどの主要部品の摩耗が少なく、全体的な状態が良いことが期待できます。

デメリット

  • 技術の古さ
    年式が古いため、最新の技術や安全装備が搭載されていないことがあります。これにより、安全性や快適性が劣ることがあります。
  • 部品の劣化
    年式が古い車は、走行距離が少なくても、ゴム部品やプラスチック部品が経年劣化していることがあります。これにより、思わぬ修理費用が発生することがあります。
  • 保証の有無
    年式が古いため、メーカー保証が切れていることが多く、故障時の修理費用を全額自己負担する必要があります。

状態さえよければ15年落ちの中古車でもまだまだ現役でいられます。実際にシシドモータースでは10年落ち、15年落ちの優良車を多数扱っています。

ただし13年経つと各種税金が上がるということは覚えておきましょう。

長期保有すると車税が高くなる! 11年・13年・18年で上がる自動車税・自動車重量税を解説

年式は新しいのに走行距離は多い中古車

年式は新しいのに(高年式)走行距離は多い中古車は、1回あたりの走行距離が長く過走行といえます。

走行距離が多いと、以下のような使用をされていた可能性があります。

  • 通勤通学の距離が長い
  • ドライブが趣味

メリット

  • 最新技術と安全性
    新しい年式の車は、最新の技術や安全装備が搭載されているため、安全性が高いです。
  • 保証期間
    新しい年式の車は、メーカー保証が残っていることが多く、故障時の修理費用を抑えることができます。

デメリット

  • 高走行距離
    走行距離が多いため、エンジンやトランスミッションなどの主要部品の摩耗が進んでいる可能性があります。これにより、メンテナンスや修理の頻度が高くなることがあります。
  • 価格が高い
    新しい年式の車は、走行距離が多くても価格が高く設定されていることが多いです。

実際にタクシーとして使われている車は30~50万km乗っていますので、走行距離の寿命を気にする必要はありません。大事なのはこまめにメンテナンスしているかどうかです。

年式と走行距離、安いのはどっち?

「年式は古いのに走行距離は少ない中古車」と「年式は新しいのに走行距離は多い中古車」ではどちらが安いのでしょうか。

高い安い
年式新しい古い
走行距離少ない多い
  • 同じ年式なら:走行距離が多い方が安い
  • 同じ走行距離なら:年式が古い方が安い
  • 同じ車種なら:年式が古い方が安い

どちらかといえば、価格に大きく影響するのは「年式」であるといえます。

年式と走行距離以外の、価格への影響

年式と走行距離どちらも同じなら同じ価格か、というとそうではありません。ほかに中古車価格に影響するものは以下の6つです。

  1. 人気の車種か
  2. 損傷具合
  3. 車検歴があるか
  4. グレード
  5. ボディカラー
  6. 事故歴があるか

車種などの目に見える項目だけで決まるのではなく、内部までしっかりプロの目で見て価格は決められています。

詳しくは別記事で解説しています。

軽自動車の中古車、相場は何で決まる? 安い車種・高い車種とは

オススメのバランス

中古車の年式と走行距離で「良いバランス」といえるのは、だいたい1年に対しての走行距離が8,000km~1万km程度です。

年式走行距離
3年~3万km
5年~5万km
10年~10万km

乗用車の平均的な走行距離は、月間362km、年間にして4344kmです。8,000km~1万kmだと平均の倍以上ですね。

使用者の約半数は年間3600km未満なので、10年で10万kmの走行はかなり酷使されているといえます。

参考:一般社団法人 日本自動車工業会 2023年度乗用車市場動向調査

まとめ

中古車を選ぶ際には、年式と走行距離のどちらを重視すべきかを考えることが重要です。年式が古くても走行距離が少ない車や、年式が新しくても走行距離が多い車には、それぞれメリットとデメリットがあります。使用目的や予算、メンテナンス履歴、試乗の結果などを総合的に考慮して、自分に合った中古車を見つけましょう。