中古車を購入する際、維持費の安さは重要なポイントです。特に、軽自動車と乗用車では維持費に大きな差があるため、それぞれの特徴を理解し、賢く選ぶことが大切です。本記事では、中古車の具体的な維持費に加えて、維持費が安い中古車を見分けるコツを紹介します。
中古車の維持費はいくらかかる?

車は購入費用だけでなく、乗り続けるための維持費がかかります。何の項目がいくらかかるのかを知っておくことは、大事な家計管理といえるでしょう。
維持費の項目
具体的に、年間でかかってくる維持費には以下の11項目があります。
【必ずかかる維持費】
- 自動車税・軽自動車税
- 自動車重量税
- 自賠責保険料
- 任意保険料
- 車検費用
- 印紙代
【人によって金額が変わる維持費】
- 車のローン
- ガソリン代
- 洗車代
- 駐車場代
- 高速道路料金
中古車は現金一括で買う人も多いですが、5~15年ローンを組むことも珍しくありません。ほかの維持費がいくらかかるか確認したうえで、月々のローンを決めるのも良いでしょう。
【購入時のみかかる費用】
以下のものは購入時のみかかる費用なので、維持費とはいえません。
- 車体代金
- 環境性能割
- 消費税
維持費を比較: 新車・中古車
新車と中古車で維持費を比較する場合、金額ではなく重視するポイントで見るのが良いでしょう。
新車 | 中古車 | |
ローン | ✖ | ◎ |
燃費 | ◎ | 〇 |
税金 | ー | ー |
メンテナンス費用 | ◎ | 〇 |
車体代金は、3年で約30%、5年で約50%、7年で約70%下がります。5年落ちの中古車を選ぶだけで月々のローンが半分になるなら、中古車の維持費は安いといえるでしょう。
燃費は新車の方が良いですが、車種によってかなり変わるので、選べば中古車の方が良い場合もあります。
税金はエコカー減税などを除き、新車と中古車で違いはありません。ただし13年を超える車の場合は、環境負荷が多いために増税されます。
メンテナンス費用は中古車の場合高いのが一般的ですが、実は車のコンディションに大きく左右されます。中古車は年式・走行距離だけで判断しがちですが、メンテナンス履歴まで細かくチェックするのがおすすめです。
シシドモータースでは状態の良い車を厳選して扱っていますのでご安心ください。
維持費を比較: 軽自動車・乗用車

主な維持費について、軽自動車と乗用車で比較してみます。乗用車は排気量や重量などで税金に差が出るので、車種を限定して具体例を上げましょう。
2024年10月の新車販売台数1位であるコンパクトカー、トヨタ ヤリス(グレードZ、1.5Lガソリン、2WD)、2位のセダン カローラ(グレードG、ガソリン、2WD)でシミュレーションします。
【1年ごとにかかる維持費】
軽自動車 | コンパクトカー(ヤリス) | セダン (カローラ) | |
自動車税 | 10,800円 | 30,500円 | 30,500円 |
任意保険料 | 6~10万円 | 6~10万円 | 6~10万円 |
ガソリン | 51,515円 | 78,704円 | 87,629円 |
【小計】 | 122,315~162,315円 | 169,204~209,204円 | 178,129~218,129円 |
※エコカー減税は考慮しません
自動車税額は電気自動車なら一律25,000円、ほかは排気量によって最大11万円となります。一般的な乗用車なら3リットル以下なので、約25,000円~50,000円です。
詳しくは下記の記事で解説しています。
→中古車購入時の自動車税はいつ誰が払う? 年度途中なら月割りも可能
任意保険は車両の料率クラス・年齢・等級(事故歴)によって異なります。軽自動車や、ヤリスのようなコンパクトカーは割安で、ミニバン・SUVだと7~15万円が相場です。
ガソリンは年1万km、レギュラー170円を想定しました。燃費は軽自動車33km/L、ヤリス21.6km/L、カローラ19.4km/Lです。
【2年ごとの車検時にかかる維持費】
軽自動車 | コンパクトカー(ヤリス) | セダン (カローラ) | |
車検基本料金 | 2~6万円 | 2~6万円 | 2~6万円 |
自動車重量税 | 6,600円 | 24,600円 | 24,600円 |
自賠責保険料 | 17,540円 | 17,650円 | 17,650円 |
印紙代 | 1,500円 | 1,400~1,600円 | 1,400~1,600円 |
【1年あたり】 | 22,820~42,820円 | 31,825~51,925円 | 31,825~51,925円 |
いわゆる車検費用とは、基本料金+法定費用の合計です。法定費用が自動車重量税・自賠責保険料・印紙代の3つとなります。印紙代は指定整備工場の場合で計算しました。
自動車重量税は、車体の重量によって異なります。自動車重量税については下記の記事もご覧ください。
→【早見表】11年・13年・18年で上がる自動車税・自動車重量税を解説
軽自動車 | コンパクトカー(ヤリス) | セダン (カローラ) | |
合計 | 約14万5000円~20万5000円 | 約20万1000円~26万1000円 | 約21万円~27万円 |
結果、圧倒的に維持費が安いのは軽自動車でした。
コンパクトカーとセダンでは、燃費以外に大した違いはありません。
【購入前】維持費が安い中古車を見分けるコツ

シシドモータースの在庫情報検索画面より(2024年11月時点)
中古車を買うにあたって、購入前に「維持費が安い車」を見極めることは可能です。ポイントは5つあります。
- 車体代金が安い
- 燃費がいい
- 排気量が少ない
- 車両重量が軽い
- 高年式(年式が新しい)
中古車市場において車体代金は「人気の車」ほど高い傾向があります。しかし、人気が低くても良い車は存在するのです。
「不人気だけどコスパ(燃費や総合的な維持費)が良い車」については下記の記事でも触れました。
燃費は同じ車種でもグレードで異なる場合があります。WEBカタログで確認するのがよいでしょう。
排気量・重量は税金に影響します。性能の良い車・小さい車ほど良いです。軽自動車が一番安く、超小型車、コンパクトカーと続きます。
メンテナンス費用を抑えるなら3年落ち、5年落ちの車がいいと考えますが、事故歴のない・状態の良い車なら10年落ちでも問題はありません。
【購入後】中古車の維持費を安くするコツ
車を購入したあとでも、維持費を抑えるためにできることがあります。これらの項目は新車でも中古車でも変わりませんので、覚えておいて損はないでしょう。
- 近場の買い物に使わない
- 冷暖房を使わない
- 安い駐車場を探す
- こまめにメンテナンスする
- 安い任意保険を探す
- 事故を起こさない
近場の買い物を繰り返すとガソリン代がかかるほか、エンジンなどコンディションの低下を招きます。
冷暖房を使うと、燃費は約12%低下します。
参考:環境省 エコドライブ10のすすめ
駐車場は自宅の近くにこだわらないで探してみましょう。インターネットに掲載されていない場所も意外とあって、近所を歩くと穴場が見つかります。
こまめにメンテナンスすることは、車検費用を下げることにもつながります。ウォッシャー液、ワイパーゴム、エアコンフィルターなどは、自分で交換することで業者依頼費用を浮かせましょう。エンジンオイル・ブレーキオイル・オイルフィルター・バッテリー・タイヤなどの交換は、適切なタイミングですることで車を長持ちさせます。
任意保険の安い会社を見つけるのは難しいことですが、各社HPに載っている見積もりを比較するとよいでしょう。
事故を起こすと修理代がかかるほか、保険等級が変わり翌年以降の任意保険代金が上がります。運転が得意であっても疲れていたり寝不足の時は判断力が下がるので、しっかり休んでから乗るようにしましょう。
一番維持費が安いのは中古の軽自動車

シシドモータースの在庫情報検索画面より(2024年11月時点)
維持費が安いのはダントツで「中古」の「軽自動車」です。理由は5つあります。
- 車体代金が安い
- 燃費が良くガソリン代がかからない
- 税金が安い
- 任意保険が安い
- 車検費用が安い
軽自動車はパワーこそ劣りますが、街乗りなら問題はありません。乗車人数が4人までで、とにかく維持費の安い車を探しているなら軽自動車を検討しない手は無いでしょう。
初期費用・維持費のすべてが安く、一般的な乗用車と比べて年間維持費が5~10万円安いです。10年乗れば50~100万円差がつくと考えると、恐ろしいですよね。
次いで維持費が安いのがコンパクトカーです。
まとめ

維持費が安い中古車を選ぶことは、ポイントさえ知っておけば可能です。重要なのは下調べで、車を「一目ぼれ」で選ぶのではなく理性的な判断が求められます。
とはいえ、中古車市場は常に動いているもので、欲しい車の在庫があるとは限りません。
シシドモータースでは、維持費が安い軽自動車・コンパクトカー・ミニバンなどを常時200台取り扱っています。在庫車情報を常時更新していますので、ぜひ下調べにお使いください。
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